【 伝統建築 大工の技術/継手 】

『 継手(つぎて) 』

 

木材の加工において、直通材料の長さが不足した時などに材料を継ぎ足す方法。またはその結合部のこと。

無駄なく材料を利用でき、強度や劣化にも強い、伝統工法です。

継手は基本形だけでも20以上もの種類があります。細部の違いであったり、職人によってやり方も違うので、それも含めればかなりの種類になります。

弊社でよく行うのは、金輪継ぎ、車知継ぎ、追掛大栓継ぎ、イスカ継ぎ。(イラスト順)

弊社では経験知から基本的に勾配(傾斜)を入れる仕様にしているため、機械では出来ず、職人の手刻みの技術で行います。

 ( 写真1,2枚目は『仕口』…方向の異なる部材を接合する方法 )

 

『 鶍継ぎ(イスカつぎ)』

 

鶍(イスカ)は鳥の一種で、くちばし上下が合わさらず食い違っている(交差している)のが特徴です。

イスカ継ぎの名の由来はこの特徴からきています。

「写真がなくて残念(◞‸◟)」と嘆いていたら…大工が休憩時間にさささっと作ってくれました!なので、ピックアップして紹介させていただきます!

合わせるとカチッと嵌り全くぶれません。ぱっと見は単純なようですが、見れば見るほど謎が深まります…。(ど素人の感想)

こちらも手仕事でしかできない継ぎ手の一つです。

ちなみに、鶍は病害から人々を守る幸運の鳥といわれているそうです。